メイタタのしもべ日記

タンザニアに住むマサイの夫と遠距離中の看護師

看護師1年目の子へ

絶賛コールセンターで働く日々。

 

臨床から離れて10カ月。今すぐ病院に戻りたいわけではないが、自分の看護技術が寂れていくのかと思うと少し悩む。

病棟で働いていた時は、各スタッフいろいろな得意分野があってそれを補いつつチームで働く感覚は楽しかった。

「困ったらこの人に聞こう(頼もう)!」

採血の上手い先輩、ストマ交換のプロ、呼吸器はこの人に聞け!などなど。

 

私が好きな看護技術は、採血、ルートキープ、バルーン留置。

採血とルートキープは病棟に来てからするようになった。手術室でいたときは麻酔科と研修医がやっていたので経験することがなかった。病棟で真空管採血を見て「何それ?」といい後輩に驚かれた。

バルーンは手術室で毎日のように入れていたので、病棟では教える方に回ることが多かった。

侵襲的な処置や、医師の処置介助は得意だったが生活援助は本当に下手だった。臥床患者の清拭、寝衣交換、洗髪は毎回水浸しになる始末。上手なスタッフにコツを聞きつつ、十数年ぶりに基礎看護学のテキストを買いなおし学びなおした。

 

1年生からもいっぱい見習う技術があった。

「なんにもできないんで。」という1年生、彼女の勤務を引き継ぐといつもベッドサイドが整頓されていて、KYT(危険予知トレーニング)のお手本のようだった。基礎看護学で最初のほうに習う環境整備。基礎の基礎だが、忙しい現場では後回しにされることが多い。患者さんの環境を整えることで、気持ちよく過ごしてもらうこと以上に急変時の対応が早くなる、転倒転落の減少を図れるという。侮ることなかれ環境整備。

 

色んなスタッフがいて、みんな必ず尖ったスキルを持っている。

仕事は雑だが快く緊急入院を受けてくれる子や、ナースコールはちっとも取らないけれど入院処理がめちゃめちゃ早い子、機嫌の悪い師長や医師の対応がうますぎる子など、看護技術って教科書に書いてあることが全てではない。今しんどい思いをしている1~2年生も得意なスキルをもっと尖らせて自分の居場所を作ってほしい。

数年間新人教育を担当した私からの小さなアドバイス、「自分が資本」よく食べて寝て出勤すること。今日もお疲れ様でした。