メイタタのしもべ日記

タンザニアに住むマサイの夫と遠距離中の看護師

物の少ない生活

うちに来た人が口をそろえて言うセリフ「ミニマリストなんですか?」

 

ミニマリストの定義は色々あると思うが、私自身は自分がミニマリストだとは思っていない。物も割と持っているし、ただそれを所定の位置に仕舞っているだけだ。

これには今までの汚部屋経験と自分の片づけられない習慣の対処法として、「物を減らす」という解決法を用いた結果である。

 

就職1年目、病院の寮に住んでいた時は立派な汚部屋製造機だった。

隣に住んでいた同期が見かねて片付けに来てくれて、それでも数日で元通りになる汚部屋。万年床を囲むように本とプリントは幾重にも積み重ねられ雪崩を起こし、紙袋のマトリョーシカがいくつも出来上がり、散らばった服はどれが洗濯済みかもわからない、炊飯器の中のごはんは黄色く固まり、冷蔵庫のキュウリは水と化す。

 

「部屋の汚れは心の乱れ」と母は言う。実家は母の几帳面な性格と習慣によっていつも整然と片付いている。私が実家にいたときは母がすべてを片付けてくれていたため、私の片づけスキルは0だった。

何度も片付けの本を読み、収納術を真似して失敗してこのままでは良くないと思ったのは10年前のこと。2012年に海外で1年間生活して分かったことが「スーツケース1個の少ない荷物で暮らせるし、物が少ないと管理がしやすい。」

こんな簡単なことに気が付くのに何年も費やした。

 

2015年に「僕たちにもうモノは必要ない」著者佐々木典士氏が書いた名著を読んで、物質的な片付けだけではなくて、自分の価値観と向き合うことができた。何が大切で、何を残したいか?今でも季節ごとには自分と向き合って、移り行く価値観を見直している。

そして汚部屋の経験も今の自分を創っているとおもえばよかったと思う。

どんな時に部屋が散らかるのか、自分のメンタルの写し鏡のような部屋。

これからも健全なメンタルで、片付いた部屋を維持したい。